秋晴れの爽やかな日曜日である。運動も兼ねて名古屋城近辺まで自転車で出かけることにした。去年の秋に見つけた「シャクチリソバ」はどうなったかな。ソバの実が見たかったので12月にもう一度行ったのだが、刈られてしまっていた。
シャクチリソバ(赤地利蕎麦)またはシュッコンソバ(宿根蕎麦)/タデ科/ソバ属
ヒマラヤ周辺原産 多年草 昭和の初期に小石川植物園に薬用として導入、やがて逸出する。1960年頃に帰化を確認 花期は7〜10月 草丈は30〜100㎝
「シャクチリソバ」は今年も健在だった。これだけ咲いていれば、この場所から消えてしまうことはないだろう。一応は「ソバ」であるから粉にして「蕎麦」にすることができるが、味は保証しない。「ソバ」には「甘そば」「苦そば」という分類があり、私たちが普段食べているのは「甘そば」だが、この「シャクチリソバ」は「苦そば」になる。つまり食べると苦いのである。なお、お茶として飲むのなら問題はないようだ。似たような商品が市販されている。ところで、上の写真の中央下に見える大きな葉は「クズ(葛)」だと思うのだが確信が持てない。花を見れば分かると思うが、残念ながら咲いていないのだ。
カラムシ/イラクサ科/カラムシ属
在来種 多年草 花期は8〜9月 草丈は100〜200㎝ 漢語:苧麻(チョマ)英語:China grass, Ramie
近くに「カラムシ」もいた。この草の繊維から衣服を作る。「からむし織」というのを聞いたことがある人もいるだろう。葉っぱがひどく虫に喰われているが、この植物はいつもこの状態である。虫には大人気のようだ。
マメアサガオ(豆朝顔)/ヒルガオ属/サツマイモ科
北アメリカ原産地の帰化種 1年草 花期は夏から秋
帰り道で「マメアサガオ」が咲いているのを見つけた。この花を観察し始めて3年目になるが毎年この場所で咲く。一応は「アサガオ」なのだが花の旬はこれからである。10月中旬から下旬にかけて多くの花を咲かせる。この花は第2次大戦後に入ってきたという。また、東京以西に多く分布しているというが、その理由は不明である。小さな小さな朝顔だ。
さて、1時間半ほどの散歩であったが7ヶ所も蚊に刺されてしまった。夏の間でもこれほどの被害に遭ったことはなかったのに。虫除けを塗っていかなかったのが敗因である。秋だからと油断してはいけない。同じ経験を毎年しているはずなのに、なんで忘れてしまうのかな。困ったものだ。
写真:zassouneko