忍者ブログ

雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

オヒシバは男らしいか

オヒシバ(雄日芝)/イネ科/オヒシバ属
在来種で1年草。30〜60cm 花期8〜9月 別名「チカラグサ」。

ひげ根を出し束生、茎は質は強く、扁平で平滑。春先は目立たないが夏から秋にかけて勢いを増す。オヒシバは旧世界(南北アメリカと豪を除いた大陸)の熱帯地方の出身。現在では世界各地の熱帯で見かけるありふれた雑草とのことです。漢名(中国語)は牛筋草と呼び牧草として利用することもあるそうです。牛 草の意味は不明ですが何となくわかるような気がしないでもない。

よくわかる特徴をあげると、葉のふちに軽く触れ、根元から先端へ滑らすように動かすと軽いひっかかりがあることと、茎の上部は円柱状ですが付け根から少し上にかけては平らになっているところです。またこの草は多少踏まれても平気です。逆に適度に踏まれた方がよく成長する踏み跡雑草の一つです。

この草は話が広がるようなエピソードに乏しいな。あまりにありきたりで利用価値が無いからだろうか。「本草綱目」にも「和漢三才図会」にも「大和本草」にも見当たらない。あったとしても最近のもので「この草の茎2本を交差させ、それぞれ引っ張りあう」という遊びが紹介されていたぐらいか。「中国では全草を薬草にする」との記述がある大学のHPにありましたが、あてにはできません。ここのHPを見るとほとんどの草が中国では薬草として利用されていると書いてありますから。

名前の由来は日のあたるところに生えている芝(イネ科)の中でメヒシバ(雌日芝)に形が似ているが、それより太く力強いイメージから付いたようです。雌に対する雄です。多分「こっちに雄と付けるから、そっちは雌にしよう。」というところでしょうかね。でも強いというのは当たっている気がします。夏のカンカン照りの下、乾燥して干からびた地面の上でも平気ですからね。またオヒシバの別名は「チカラグサ」といいますが、何故「チカラ」なのかというと、茎を掴んで力の限り引っ張ってみるとわかります。とても丈夫で抜けません。そのこともあってか農家では手を焼いているそうです。

イラスト:zassouneko
PR