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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

カヤツリグサで遊ぶ

カヤツリグサ(蚊帳吊草)/カヤツリグサ科/カヤツリグサ属
在来種、中国原産の史前帰化植物。花期は8〜10月。20〜50cm。別名マスクサ(升草)。

●茎の断面が三角形をしている。
●日本にはカヤツリグサの仲間が50種(!)ほどあるという。

コゴメガヤツリ(小米蚊帳吊)という似たような種もあり、どちらか区別できないので、ここではカヤツリグサとします。別掲の「クサイ」とよく似ているが、違いがすぐわかる部位がある。「カヤツリグサ」は茎の断面が三角なのである。ほとんどの草の茎は丸いのでとても珍しいといえる。触ってみて三角ならば「カヤツリグサ(またはコゴメガヤツリ)」である。

名前の由来は「この植物の茎を引き裂いて蚊帳を吊ったような四角形を作る子供の遊びがあったこと」によるらしい。??この説明で遊び方を理解できる人がいるだろうか。私には何のことだが想像もできない。実際に「蚊帳」を使ったことのない人も形ぐらいはご存知だろう。直方体の底を抜いて、その他の面(前後左右上)を細かな網に加工した虫除け(蚊)の道具である。どうやったら「カヤツリグサ」がそんな形になるのだろうか。

その長年の疑問が氷解したので以下に表記する。うまく伝わるか不安だが。
①カヤツリグサを根元から折り取り、次に上部も取り去って茎だけの状態にする。
②断面は三角形であるので底辺を下、頂点を上にするように見て手に持つ。
③頂点から底辺の中心に向かう垂直のラインを想像し、そこに切れ目を入れ茎を2つに割いていく。
④最後まで割いてしまうと2本の棒ができるだけなので、1cm程手前で止める。ピンセットのような形になるだろう。
⑤ひっくり返して切れ目の入っていない三角形を見つめる。頂点と底辺の間に今度は水平のラインを想像し、そこに切れ目を入れて2つに割いていく。
⑥最後まで割いてしまうと2つのピンセットができるだけなので、これも1cm程手前で止める。
⑦できたものを慎重に開いていくと正方形の枠になる。これで出来上がり。

四角の枠が別名にあるマスクサ(升草)の升に見えなくもない。だけど何だか拍子抜けである。直方体になっていないではないか。そこで強引に次の作戦を考えてみた。今のところ想像なので実際にできるのかどうかは試してはいないが。
①四角形のそれぞれの辺を時計回りにA、B、C、Dとする。Aの茎の端を本体の形に影響がないように細くBに向かって割いていく。1cmほど残して手を離すと相撲のまわしにある「下がり」のような状態で垂れ下がる。
②同様なことをB、C、Dで行う。

まだ次の段階も考えてあるのだが発表はやめておこう。

昔からある「カヤツリグサ」の遊び方に、折り取ったものを頭にさして「簪(かんざし)」、下に向けて持つと「線香花火」とある。う〜ん、そうくるか。なるほどね。何故だか「頑張れカヤツリグサ」と応援したくなる気分になります。
写真&イラスト:zassouneko
イラストを修正しました。(2016.1.8)
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