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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

メヒシバを前にして沈黙する

メヒシバ(雌日芝)/イネ科/メヒシバ属
在来種。30〜90cm 花期8〜9月

メヒシバはオヒシバ(雄日芝)と対比する形で名付けられました。オヒシバに比べて穂も細く、葉も短く、全体的に細めです。雄がたくましく雌はたおやかにですね。背の高さはほとんど同じぐらいなんですけどね。オヒシバと同じく夏から秋が最盛期です。

在来種ですがメヒシバは世界中の熱帯から温帯に分布しているそうですから世界でもありふれた雑草のようです。漢名(中国語)では「升馬唐」と言い、中国では牧草として好ましいとされているそうです。またメヒシバと対比されるオヒシバの漢名は「牛筋草」です。漢字に馬と牛が入っているのを見ると「さすが牧草」という感じがしますね。両者とも繁殖力が強く農家では畑の強害草として手を焼いているそうです。

オヒシバは人に踏まれることで強くなる踏み跡植物ですが、メヒシバは踏まれるのは苦手なようです。そういえば公園でもオヒシバは真ん中辺りで、メヒシバは端の方で見かけることが多いような気がします。葉っぱもイネ科にしては短かめで笹の葉に似ています。ちなみに笹も竹もイネ科です。

と、ここまで書いてきましたが、もうネタがありません。雑草の多くは、その名前の由来などを含めて人との生活の中に何らかの関わりが生じます。そして色々な物語が発展したりするのですが、メヒシバはそれが見当たらない。つまりほとんど気にも留まらなかった草だということです。人に利用されず、さりとて邪険にもされないという状態です。これほど長い間、身近に存在しているのにお互いに干渉が無いということは、雑草としての理想の姿とも言えるのではないでしょうか。

追記&訂正:(2015.11.12)文章を一部を追加・訂正しました。メヒシバの仲間には「コメヒシバ(ちょっと小さい)」と「アキメヒシバ(ちょっと大きい)」などがあります。どちらにしろ私には見分けがつきません。
イラスト:zassouneko

追記&訂正:最近(2015.8.5)まで誤って「オヒシバ属」と表記していました。正解は「メヒシバ属」です。
写真を追加しました。(2015.12.12)
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