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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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除草剤について/その2

除草剤は次の3つに分けることができます。

①農地に使用できる除草剤(農林水産省に登録されている)
②農地では使用できない除草剤(農林水産省に登録されている)
③使用できない除草剤(農林水産省に登録されていない)

登録してある薬剤は農林水産省で効果や毒性などを検証して安全を確認されたものです。逆にいえば除草剤・農薬は登録されていないものを使うことは違法です。では登録されていない③とは何なのかといえば、外国から輸入されたものです。他の国で使用が可能でも日本では使用できません。当然②や③を農地に使うことは法律で禁止されています。また製造会社もその旨を消費者にきちんと告知しなければいけません。これに 違反すると懲役や高額な罰金(法人なら最高1億円)が課せられます。つまりこれは①の安全性がより高いということを表しています。除草剤を使用しても農産物の出荷が許されているわけですから。製品の説明に「農地でも使用できる」と記載してあれば、②より安全性が高い除草剤であるということです。

雑草に対して様々な除草剤が登場しました。1967年頃から有名な(悪名高い)「パラコート」という農薬が出回るようになります。とても効果があるのですが人間に対する毒性もケタ外れに強かったようです。噴霧しているものを吸い込んで死亡、触れてしまって死亡という事故もあった様です。自死や犯罪に利用されました。この農薬が原因で亡くなった人が200人を超える年もあったそうです。ところが雑草の中には毒性の強い「パラコート」に耐性を持つものが現れました。すごい適応力ですね。

政府も「パラコート」の規制を強化したので、今は製造していません。しばらく前から「ラウンドアップ」が発売されており完全に移行したようです。それからずいぶんと経ちましたが、まだ農家などで「パラコート」を保管(放置)している場合もあるそうです。ネットで販売されたりして問題になったこともあった様です。現在は「ラウンドアップ」を中心としたアミノ酸系の農薬がほとんどです。せっかく「パラコート」に耐性を持った雑草もやられてしまいました。ところが「ラウンドアップ」に耐性を持つ雑草が徐々に現れてきたようです。さすがというべきか、すごいですね雑草は。常に人間との戦いの最前線にいます。自然の力を侮るなということです。
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