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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

アメリカオニアザミ/翼をさずける/2019.7.28

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アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊)/キク科/アザミ属
ヨーロッパ原産の帰化植物 1〜2年草 花期は6〜9月 草丈は60〜200㎝

全身が棘だらけである。防御力なら雑草界ではトップクラスである。だが、誤解してはいけない。この棘は防御のためで攻撃に使われることはないのである。

以前、花以外は棘だらけと書いたが間違っていた。実際は茎にも棘は生えていないのである。この表現はちょっと語弊があるので正確に言うと、バラのように「茎から直接生えていない」のである。少し前から気にはなっていた。棘が茎から直接生えているように見えるが、その根元には必ず小さな葉(数ミリ)があるのだ。で、その小さな葉が普通の葉に成長するかといえばそうではないのである。茎から5ミリほど頭を出し棘をのばして終わりである。

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左右に5段ほど、葉のようなものがのびている。その先に棘がある。左右にのびる棘の間、茎の中心部に棘はない。つまり茎を上から見た場合、3時と9時方向に棘がのびるが、0時、6時方向には棘がない。

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こちらも上と同じ。

「アメリカオニアザミ」に関するブログをいくつか見ていたら、その中に「翼がある」と書いてあった。また、中国名も記載してあり、中国では「アメリカオニアザミ」のことを「翼薊(つばさあざみ)」と呼ぶそうだ。調べてみたらそのとうりで、全く気付いていなかった。あらためて名前の重要性を認識した次第である。

茎からのびる棘は普通は茎の中心部から同心円上に生え、結果的に全方向に向くはずだ。ところが「アメリカオニアザミ」は左右にしか生えないのである。鉄壁の防御かと思ったが、抜けている部分があったのだ。かといって簡単に茎に触れられるものじゃないけどね。他の棘がガードして指先がそこまでたどり着けないのである。

写真:zassouneko


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