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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

つる性の雑草たち/2019.7.9

7月に入って何日か経った。このところ雨の日が続いているが梅雨だから当たり前か。このまま行くと今年は季節の役割がはっきりとした年になりそうだが、去年のような猛暑だけは遠慮したい。

今の時季に見られるつる性の雑草をざっと紹介したい。
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「アオツズラフジ/在来種」。春になると横断歩道のすぐ脇の緑地帯から毎年のように生えてくる。ここ以外の場所ではほとんど見かけない。雑草として紹介しているが実は「木」である。この場所は毎年草刈りの手が入るが、刈られても毎年芽を出してくる。明るい葉の緑が春らしい。

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アサガオの葉は見分けやすい。最近は梅雨の季節になると目につくアサガオがいる。「ノアサガオ(リュウキュウアサガオ )/外来種」である。花は立派で次から次へと咲く。葉は手の平よりも大きくなり、つるは10メートル以上になる。2階の屋根にも簡単に届く。それに朝だけではなく1日中咲いている。左下に見える斑入りの葉は「ツルニチニチソウ」。花期は春。これもつる性で常緑なのでマンションの植え込みによく用いられている。すでに帰化していて道路脇でツツジなどと一緒に生えていたりする。つるが歩道にまでのびてくるのでけっこう邪魔である。

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同じ頃、「ヒルガオ/在来種」が花を咲かせる。花の色は淡いピンク色で、葉は細長く両サイドが耳のように出っ張っている。「昼顔」だから日中に咲いていてもいいのである。

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7月に入ると「ヘクソカズラ」が花を咲かせるようになる。葉や茎を折る取り匂いを嗅ぐと臭い。けれども植物を傷つけなければ匂うことはない。花はどことなく清楚な感じを受ける。別名は「サオトメバナ(早乙女花)」、「ヤイト(お灸)グサ」である。いずれも「ヘクソ」よりはマシな名前だが、いかんせん匂いが強烈すぎるので別名で呼ばれることはほぼない。

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「ヤブガラシ」もあと少しで開花する。この雑草は花の蜜が豊富である。以前撮影した写真を見ると、そのほとんどに蜜を吸う虫たちが写っている。葉は5枚1組(「鳥足状複葉」と呼ぶ)になっているので分かりやすい。写真の後ろには「ヘクソカズラ」の葉も写っている。

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夏の盛りの8月になると「ガガイモ/在来種」の花を見かけるようになる。花が毛だらけという、なかなかユニークな植物である。古事記に代表される古典のいくつかには、この植物の実でできた舟に乗って、スクナビコナがオオクニヌシのところにやってきたと書かれている。

写真:zassouneko
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