コマツヨイグサ(小待宵草)/アカバナ科/マツヨイグサ属
北アメリカ(メキシコ、アメリカ)原産の帰化種 多年草 花期は5〜10月 草丈は5〜50㎝
日本への渡来時期は不明。また、「〇〇ツキミソウ」「〇〇マツヨイグサ」と呼ばれる植物は全て外来種である。これらの仲間のうち、最初に渡来したのが「ツキミソウ(今ではほとんど見られない)」で、江戸の末期1854年のことだという(花の絵が残っている)。ここで紹介している「コマツヨイグサ」は、それ以降の明治の文明開化の波に乗ってやって来たのだろう。渡来時期がはっきりしていないので、他の荷物にまぎれての渡来かもしれない。いわゆる「密航」である。
上の写真も「コマツヨイグサ」じゃないかと思うのだが、葉が「鋸葉」じゃないんだよなあ。違う種類かな? ちなみに日本では花の色が黄色のものを「〇〇マツヨイグサ」、それ以外は「〇〇ツキミソウ」と呼ぶ。
上の写真:「ヒルザキツキミソウ」、下は「ユウゲショウ」。両者とも春から初夏にかけて咲くので、今(8月)の時期に見ることはない。
上記2枚の写真からも分かるように明るいうちから咲くものもいる。「コマツヨイグサ」も昼に咲いているのをよく見かけるので、そういうものだと思っていた。ところがちゃんと夜に咲いていたのである。当たり前だといえばそうであるが、夜に出歩かないので気付かなかったのだ。
花の直径は親指の爪を一回り大きくしたぐらいか。葉は小さくて周囲はギザギザである。いわゆる「鋸葉」というやつだ。これが目を引く特徴のようで、英語で「cutleaf evening primrose」、中国語で「裂叶月見草」という。ちょっと中国語の意味がハッキリしないのだが、「鋸葉」を表しているような気がする。適当で申し訳ない。
花の形は底の深い「お猪口」のようであり、「萼(がく)」が下に垂れ下がっているので、それが「お猪口」の足のように見える。
上の写真は「七小公園(児童公園)」で撮ったもの。ちょっと見えにくいが、茎から棒状のものがいくつも出ている。ここに種が入っているのである。こりゃ、来年も大漁?だな。
今年は「コマツヨイグサ」の当たり年のように思える。あちこちで見かける。去年はここまで多くはなかった気がする。まあ、自分の記憶など大してアテにできない。関心が無ければ植物は見えてこないし、また記憶にも残らないのである。
写真:zassouneko