オオイヌノフグリ(大犬の陰囊)/オオバコ科/クワガタソウ属
フラサバソウ/オオバコ科/クワガタソウ属
同じ科、属なのでよく似ており、また花も同時期に咲く。だが、違いはある。冒頭の上の写真が「オオイヌノフグリ」、下が「フラサバソウ」である。
フラサバソウ。とにかく小さいのである。
まず、花の大きさだ。私は花の大きさを自分の指や爪と比べるようにしている。後日、自分の指を見ながら記憶の中の花を思い浮かべると、面白い感覚が味わえる。時に花は大きく見えたりするが実際は意外なほど小さかったりするのである。印象に残る華やかな色彩は花を大きく見せるようだ。と言うより、印象が強いと「花は大きかった」と錯覚するのである。
同じ距離から撮影したもの。大きさはかなり違う。
「オオイヌノフグリ」は爪の上に2つしか乗せられないが、「フラサバソウ」なら8つぐらいは乗りそうである。また、「オオイヌノフグリ」の花の色はコントラストが鮮やかな「青」だが、「フラサバソウ」は「水色」または「薄紫」といったところか。そして見ていただくと分かるように(冒頭の写真を拡大していただきたい)「フラサバソウ」は全身が「毛」だらけである。
ちなみに上の写真は「キュウリグサ(ムラサキ科キュウリグサ属)」で、こちらも同じ時期に咲く。花の色が似ているが花びらは5枚(オオイヌノフグリは4枚)で花の中央が黄色い。また、葉を摘んで香りを嗅ぐと「胡瓜」の匂いがする。ユーモラスな名前だが、これでも「ワスレナグサ」の仲間である。
写真:zassouneko