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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

サルビア/世界はシソであふれてる

サルビア(緋衣草/ひごろもそう)/シソ科/アキギリ属
ブラジル原産 明治の頃に渡来 1年草 学名は「Salvia splendens」

園芸種だが色々と種類と歴史があって面白い。それに「こぼれ種」でホイホイと開花するようでは帰化しているといってもいいんじゃないのかな。

冒頭の写真は道路脇に咲いていたものだ。上の写真はそこから少し離れた歩道の植え込みのもの。そして写真右手にはビルがあり、その前にある植え込みにも咲いている。順番はこうだろう。ビルの前(去年)→種が飛ぶ→ビルの前、歩道植え込み、道路脇(今年)。さて、来年はどうなるかな。

「緋衣草」は赤い花の「サルビア」につけられた和名だが、今はいろんな色や種類があるので、この名前は分かりづらい。学名「Salvia splendens」を「緋衣草」と呼ぶのは正しいが、「サルビア」で呼ぶから範囲が広くなり混乱するのである。属名が「アキギリ属」とあるのは日本には同属の「アキギリ(秋桐)」という紫色の花を持つ在来種がいるからである。

この「緋衣草」は明治時代の渡来だが、それより前の江戸時代(1818年)に幕府が交易のあったオランダに「サルビア」を注文して取り寄せている。おそらくこれは「薬用サルビア(学名はSalvia officinalis)」を取り寄せたのだと思う(勘である。資料は見つけていない)。こちらは地中海沿岸原産の「サルビア」で、オランダでもよく知られていたのだろう。この植物も学名は「サルビア」になるが、フランスでは「ソージュ」と呼び、それが英語圏で「セージ」となった。今では香辛料や薬草として盛んに利用されている。残念ながら日本の「アキギリ」に薬効は無いそうだ。

今から40年以上前、当時「サイモン&ガーファンクル」というグループ(2人なのでデュエットか)がいて、数々のヒット曲を持っていた。「コンドルは飛んで行く」とか「ボクサー」とか、えーと「何とかに架ける橋」のような、何だっけかな。「トラブルウォーター」だったよな、嵐?荒海?(ここでしばし検索)。そうそう「明日(あす)に架ける橋」でした。グラミー賞の殿堂入りやロックの殿堂入りも果たしている偉大なデュオである(今、検索していた知った)。彼らの数々のヒット曲の中に「スカボロフェア」という曲がある。冒頭に「スカボロフェアに行くのかい?」と始まり(だったと思う)、その後に「パセリ、セージ、ローズマリーとタイム」と唐突にハーブの名を歌い上げる。当時は「ああ、パセリはアメリカでもパセリと言うんだ」ぐらいの感想だったが(他のハーブは知らなかったのだ)、今考えると「おまえは何を歌っているんだ」と思わざるを得ない。ハーブはマリファナの隠語だが、それと関係あるのかな。(この項は追記しました/2016.10.25)

前述のビルから数メートル離れた場所に咲く「サルビア」。4月の末に撮影した。「サルビア」が人気なのは花期が長いというのがあるそうだ。春から秋まで、咲く季節をあまり選ばないようである。

園芸種に関心がなく名前もよく知らないが「サルビア」は区別できるようになった。「シソ」みたいな葉っぱ(卵形で対生)で花がメガホンのような形の「唇形」なら「サルビア」の仲間である。あーちょっとスッキリした。

ということで、これも「サルビア」だろう。

「シソ科」は種類が多い。「ホトケノザ」「ヒメオドリコソウ」を始め、ミントも「シソ科」である。この「サルビア」もそうだが、どうやら日本の環境は「シソ科」に向いているようだ。

写真:zassouneko
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