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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

雑草に悪戦苦闘/名前がさっぱり分からない

①草丈は20〜50㎝ほど。直立する。
②葉は対生、ふちは全縁(ギザギザがなく滑らかである)。葉は薄いが丈夫そうだ。
③茎の断面は四角(方形)。硬くて少し毛が生えている。成長すると赤紫色になる。枝分かれすることもあるが、その場合は2本が対になるようにのびる。
④花の色は白。直径は3〜4㎜ほどで半球形に集まって咲く。4弁の花に見える。

最初に見つけたのは去年(2015年)の10月。郵便局の建物に沿って地面から50㎝ほどの高さに花壇が作られており、その場所を埋め尽くすように咲いていた。園芸種にしては地味な植物だ。だが、これほどの本数が咲いているのは局員が種を蒔いたからに違いない。そうなると園芸種だが(ここは雑草ブログである)、とりあえず名前を調べてみた。だが分からない。まあいいか、園芸種だし。今年になって郵便局から少し離れた道路脇に同じ花が咲いているのを見つけた。郵便局の花壇の方に回ってみると同じ植物が数本だけ咲いていた。どうやら去年の種がここまで飛んできて芽を出したようだ。ならば雑草の仲間入りである。

さっそくブログに載せようと調べ始めたのだが正体がさっぱり分からない。結構な時間を調査に費やしたが何の成果もない。というわけで今回はその顛末を書いてみた。

上「マルバハッカ(アップルミント)」、下「シソ」

まずは「シソ科」から探してみた。こちらも茎は四角だが「シソ科」は花の先端に穂が出る。また花の色は同じだが形や大きさが違う。そして「シソ科」の葉は鋸歯なのである。だが、そうではない「シソ科」があるかもしれない。植物は多様なのだ。

「バジル」は「シソ科」だが葉のふちは滑らかだ。だが、花と穂が違う。「バジルミント」という種があるようなので期待していたのだが、葉は鋸葉だった。残念。だが、どうしても「シソ科」の線が捨てきれない。後日時間を作って現場へ行って葉を5〜6枚むしって匂いを嗅いでみた。青臭い草の匂いしかしない。「ハッカ」や「ミント」の仲間ではない。つまり「シソ科」ではないようだ。

次は形が似ている「クサクサ」を見てみる。あー違うな。葉は「互生」だし、ふちは凸凹している。この仲間でもない。

違うとは思うが「アレチハナガサ」の仲間を調べてみる。こちらも茎が四角なのだ。同じ仲間でも形がまるで違うこともあるので淡い期待を込めて探してみるが結果は散々である。植物は多様ではあるが種の持つ性質は共通で、ある意味頑固である。

この間にも「輪散花序(verticillaster)、茎が四角、対生、白い花」などのワードで画像検索を繰り返してみるが似ているものは出てこない。そろそろ飽きてきたが気力を振り絞って続ける。こうなれば夏と秋に咲く花を片っ端から見ていくことにする。たぶん1,000種以上は見たが該当するものはなかった。比較的最近の外来種かな? とにかく疲れた。

こういうことが時々ある。花がついていない成長途中のものなどは正体が分かりづらい。特につる性の植物などは見当もつかない。よほどの特徴があるのなら別だが、葉だけでは判断しづらい。中には成長するに従って葉の形を変えるものもいるのだ。

写真:zassouneko
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