熱帯インド(アジア)原産 1年草 花期6〜11月 奈良時代に渡来か。漢名:鶏冠花
原産地より唐の時代に中国へ渡来し、奈良時代に日本へやって来たといわれている。別名を「韓藍(カラアイ)」というが、この「韓」は単純に「外国の」という意味である。韓国の「韓」ではないのでご注意を。だいたい奈良時代に韓国は影も形もないのである。この「カラアイ」は「クレアイ」と対をなしている言葉である。「クレアイ」は「呉藍」と書き、「呉(ご)の国の藍」ということだ。三国時代の「魏、呉、蜀」の「呉」である。この「クレアイ」が時代を経て「クレナイ(紅)」となった。今の「紅花(ベニバナ)」のことである。「韓藍」も「呉藍」も赤系統の色なので、ならば「藍(アイ)」とは色のことではなく、染料全般を指しているのではないかという疑問が湧くが、面倒なので今は調べない。
まだ正体は不明。大きくなりそうな予感がする。
だいぶ成長してきた。
最初に見つけた時は正体不明である。成長するにつれて「ヒユ科」の「ケイトウ」のような気がしてきた。その雰囲気はある。葉は存在感があり葉先は尖っている。また、葉全体はゆるやかに波打っており、しっとりとして柔らかい。葉物野菜のようである。一方、茎はしっかりとして太く、いずれは重量のある花を頂きに載せるだろうと予感させる。「ヒユ科」の中には食用とされるものもあり、それを昔は「ヒョウナ(莧菜=ヒユナ)」と呼んでいたそうだが、この「ケイトウ」の葉も食べられそうだ。その場合、頭に「いざとなれば」とつくのであるが、多分そんな日は来ないだろう。おそらく。
花がついたようだ。黄色の「ケイトウ」かな。
これも「ケイトウ」。さて今回見つけたものは花がどうなるか。
「ケイトウ」はよく見る形の「トサカケイトウ」、槍状に尖った「ヤリゲイトウ」、羽毛状の「フサゲイトウ」に分けられるようだ。中でも特徴的な「トサカケイトウ」の独特の形の花は「帯化」という現象から生まれたものだ。茎の一番上は成長点と呼ばれ、盛んに細胞分裂を繰り返し上へとのびていく。ところがこの成長点が横に向かってのびていくと「ケイトウ」のようになるようだ。「ケイトウ」ではよくある現象だが、他の花でも起こることがある。そのような自然現象を「放射能が〜」というのはやめてほしいものだ。「帯化」は世界中で見られる現象である。
赤い「ケイトウ」のようだ。ここまでくれば「花」として認識されるので、雑草だからと刈り取られることはないだろう。
タイトルの「恋は水色」にピンときた人はかなりの年配の方とお見受けする。今から50年近く前の1967年に発表された歌である。ポールモーリア楽団の演奏で知られているが、ビッキー(ベッキーじゃないよ)が歌っている原曲をYouTubeで聴いてみた。久しぶりに聞いてみたが、こんなに勇ましい曲だったっけ。
恋に向かって突き進む感じがする。ちょっと怖い。アレンジを変えると行進曲になりそうだな。
追加&訂正(2016.10.16):文章を一部変更しました。
写真:zassouneko