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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

オオニシキソウ/素直な名前でよろしい

オオニシキソウ(大錦草)/トウダイグサ科/ニシキソウ属
北(南)アメリカ原産の帰化種 1年草 花期は6〜10月 草丈は20〜60㎝

初めて採取されたのは1906年(明治36年)のことで場所は山梨県甲府市だそうだ。観賞用とは思えないので家畜の飼料などに紛れ込んで侵入したのだろう。茎を傷つけると白い乳液のような汁が出る。これは「ニシキソウ」の仲間が持つ特徴で、昔は「乳草(チチクサ)」とも呼ばれていた。当時は傷つけると白い液を出す草を「乳草」と呼んでいたので「タンポポ」も「乳草」である。

上の写真は「コニシキソウ」。茎は赤っぽく全体的にとても小さい。そして葉の中央に赤い点がある。

9月に入ってしばらく経った頃。台風が列島の南の海上を通り抜けたせいだろう、陽射しは強いが風は涼しく心地よい。爽やかな季節の一日になりそうだ。幸い今日は暇なので少し足をのばして、雑草ハンティングを兼ねて散歩に出ることにした。すると数ヶ月振りに訪れた空き地に見知らぬ雑草が繁茂しているではないか(上の写真)。以前はイネ科の雑草に覆われていたが、今は様変わりしている。花はとても小さく、幹は赤い。その他に大きな特徴は見当たらない。名前が判明するまでに時間がかかりそうだなあ。

ふと足元を見ると、まだ成長途中らしきものが生えており、葉の中央が赤くなっている。ぼんやりと「コニシキソウ」に似ているなと感じた。 こういった「〜に似ている」という私の感が当たった試しはほとんどないので、また「正体不明の雑草が現れた」と気が重くなる。地を這うようにのびる「コニシキソウ」に比べ、こちらは直立している。全体的にかなり大きくて、葉の面積などは10倍以上はありそうだ。「もし名付けるとすれば『オオニシキソウ』だな」と独りよがりなことを考えながら帰途についた。家に帰ってから、とりあえず「ニシキソウ」の仲間から調べることにした。他にアテがないからである。そうしたらありましたよ「オオニシキソウ」が。いつもなら名前が判明すると、それなりの感動があるのだが、今日はあっけにとられてしまった。「あ、あ、あ、本当にあったのね」。

成長すると葉の中央の赤が見えなくなる(冒頭の写真と上から3枚目の写真)。また、垂直に立ち上がるので、最初に横にのびている頃と印象が違ってくる。本当に同じ草なのかどうか心配になってきた。 

この他の「ニシキソウ」の仲間には「コバノニシキソウ(小葉の錦草)、「ハイニシキソウ(這錦草)」、「アレチニシキソウ(荒地錦草)」などがおり、いずれも日本に帰化しているという。そんなにいるのか。 
上の植物は何だろうか。「ニシキソウ」にしては小さい気がする。また葉の中央には「コニシキソウ」にあるような赤い点がない。ネットの写真を見比べると「コバノニシキソウ」のような気がするが。さてさて。

写真:zassouneko
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