ドクダミ(蕺草)/ドクダミ科/ドクダミ属 在来種。多年草。花期は6〜7月
白い花びらに見えるものは「総苞」で花ではないという。うん、何だ「総苞」って。こちとら自慢じゃないが専門用語にからきし弱いのである。しょうがない、調べるか。
「総苞(包)とは花序全体を基部で包む小さいうろこ状の包の集まり。菊・タンポポなどにみられる」(コトバンクより)。「タンポポ」の、あの部分は「萼」とは呼ばないのだろうか? それに何だよ「包(苞)」って。
「苞(ほう)とは、植物用語の一つで、花や花序の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことをいう。苞葉ともいう。また個々の苞を苞片という」(ウィキペディアより)。えーと、今度は「苞葉」か。
「苞葉とは花を包む鱗片葉、もしくは花や花序の基部にある葉を指す。蕾の時にはこれに包まれている」(用語検索〜hanagoyomi)。あーもう「鱗片葉」は調べない。
「ドクダミ」のつぼみ。ツルンとしている。右の写真のつぼみの下部に緑色の「萼(がく)」のようなものが見えるが、白い部分に色が着いているだけである。
もう「萼(がく)」でもいいんじゃないかと思ったりするが、「萼」とは「花びらの外側で蕾を包むもの。萼片ともいう」(用語検索〜hanagoyomi)とある。つまり、上の写真の白いモノは「つぼみ」であるから、それを包み込む別の器官が「萼」になるということだ。
「ドクダミ」の裏側。「萼」は無い。
花の中央(花=花びらではない。面倒くさいなー、もう)に黄色の小さな花のようなものがたくさん並んでいるが、それは「雄しべ」であって花ではない。3本1組の「雄しべ」の中心に3つの柱頭を持つ「雌しべ」がある。本来なら「雌しべ」と「雄しべ」の周りに、包み込みように花びらがあるのだが、「ドクダミ」にはそれがない。「ドクダミ」には花も萼も無いのである。
「総苞」(とりあえず覚えたので使ってみた)が開くときに、1枚だけくっ付いたままになっていることが多い。本来の「花びら」ではないから「開く」という動作に馴れていないのだろうか。ちょっと不器用な感じがする。
「ドクダミの花が咲いた」の「花」を「花びら(花弁)」のことだとすると間違いになる。あなたもすでにご存知だろう。「ドクダミ」に「花びら」は無いからだ。「花」を「植物自体」のことだとすれば、合っているような気がするが、今度は「咲く」の意味が気になる。goo辞書によると、「咲く」とは「花のつぼみが開く。開花する。『大輪の花が―・く』『ぼたんが見事に―・く』」とある。なるほど、「ドクダミ」が白い花
(花じゃないのだが)をつけていれば、「ドクダミが咲いている」と表現してもかまわないのだ。なぜならgoo辞書には「咲くとは花のつぼみが開く」ことだと解説しているからだ。つぼみが「開いた」結果、そこに花が無くても「咲いた」と言ってもいいのである。つまり「ドクダミの花が咲いた」は誤りで、「ドクダミが咲いた」は正しい表現になる。面倒くさいなー。グダグダと考えているうちに、今度は「つぼみ」の意味が気になりだしたが、面倒くさいのでここで終了。
さらっと「小ネタ」で終わるはずだったのに、おかしな展開になってしまった。
写真:zassouneko