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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

マスクサ(仮)アオスゲ(仮)/カヤツリグサの世界は迷宮だ/その2

マスクサ(升草、または枡草)/カヤツリグサ科/スゲ属/マスクサ節
在来種 多年草 花期は5〜7月
参考:アオスゲ(青菅)/カヤツリグサ科/スゲ属
在来種 多年草 花期は4〜5月

さて、また「カヤツリグサ科」らしき植物である。困った。両者とも「マスクサ」ではないかと思っているのだが、茎の断面の形が違うのだ。上の写真の草の断面は角が3つある。三角形というよりも、星型の5つの出っ張りを3つにしたような断面なのだ。ところが下の写真の草の断面は円く、かろうじて角があるような気もするが、それも気のせいだと言われれば納得するレベルである。この2つが同じ「マスクサ」なのだろうか。「マスクサ」に形が似ている「アオスゲ」には大きな特徴がある。穂の頭頂部に「雄小穂」と呼ばれる棍棒状のものが付いているのだ。これは「スゲ属」に見られる特徴だが、同じ「スゲ属」の「マスクサ」にはそれが無いというのが、かえって「マスクサ」の特徴だといえる。上の写真には「雄小穂」らしきものが見えるが、参考サイトに出ているものとは色がまるで違うのだ。いくつかのサイトの写真を見る限りでは「雄小穂」は白いのである。

「マスクサ」の由来は下のイラストを見ていただきたい。
この形が「升(枡)」の口の形に似ているので「升草」と呼ばれるのだが、これを写真の両者で試してみたが、どうもうまくいかない。裂いているうちに横に逸れて、千切れてしまうのだ。これが茎の断面がはっきりした三角形の「カヤツリグサ」だと、うまくいくのに。うーん、難しい。

「カヤツリグサ科」は日本に17属350種ほどあるというから、写真の植物は「マスクサ」「アオスゲ」以外の草なのかもしれない。それにしても種類が多すぎである。それはそうと、一ヶ月ぶりに上の写真の植物を見に行ったのだが、どうした訳か枯れているではないか。花期はまだ先まであるし、こんなに早くに枯れるとは思えないから、除草剤をかけられたのかもしれない。下の写真の草はまだ元気であるから、観察を続けたいと思う。何か分かるかもしれない。


写真&イラスト:zassouneko
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