上の写真は「カヤツリグサ(カヤツリグサ科/カヤツリグサ属)」だと思われる。(多分。←自信がなくなってきているのだ)
今回は「私は困っている」という話である。発端は下の植物である。
いろいろと調べた結果、「ミコシガヤ(御輿茅)/カヤツリグサ科/スゲ属」としか思えないのだが、無視できない事実がいくつか存在するのだ。まず、この草は「水辺や湿った場所に咲く」ということだ。だが、この草が生えているのは東区役所の近くにある空き地の隅であるから、明らかに水辺ではない。しかし湿った場所かどうかは分からないので、まだ可能性はある。ところが、別の条件が大きな問題として立ち塞がる。まず「ミコシガヤ」がいくつかの県で絶滅危惧種に指定されているということである。隣の三重県では絶滅危惧種ⅡB類に指定されているし、京都府では2002年の時点で準絶滅危惧種指定である。愛知県では2015年の時点でも指定はされていないので、「ミコシガヤ」でいいのかもしれないが、他県で絶滅危惧種となるような草が、こんな街中に生えているというのが気になる。次に外来種の問題がある。「アメリカミコシガヤ」「オオアメリカミコシガヤ」「ナガバアメリカミコシガヤ」というのが帰化しているという。この内「ナガバアメリカミコシガヤ」の写真は見つけたので、これとは違うようだと確認できたが、他が分からない。まあ次は些細なことだが、「カヤツリグサ」は茎の断面が三角なのであるが、この草は丸い。まあ「スゲ属」には丸いものもあるということにしておこう。いちいち「茎の断面は丸い」とは記載しないだろう。それが三角なら別だが。
さて次はこの草だ。カヤツリグサ科アゼスゲ属の「アゼナルコ」か「アズマナルコ」ではないかと思うのだが、いずれも湿地や河川敷に生えると書いてある。「畔(あぜ)」と付いているから、それも当然のことだろう。だが、この草が生えているのは表面が砂で覆われた公園である。この公園をよく知る人に偶然会って話を伺ったところ、砂の下は第二次大戦時に出た瓦礫が埋まっているということだ。それでは、ここが湿地かどうかは甚だ疑問だが、このあたりは周りの土地に比べて低いという話も聞いているので、湿っているのかもしれない。茎の断面は三角なので「カヤツリグサ科」だとは思うが。
次はこの草である。茎の断面は三角なので、多分「カヤツリグサ科」だろうが、まだこれだというものに出会ってはいない。何しろ「カヤツリグサ科」は日本に500種(17属350種という説もある)ほどあるというから、そのすべてがネットに公開されているとは限らない。次に下の写真を見ていただきたい。
これは「カヤツリグサ」のように見えるが、「クサイ(草藺)/イグサ科/イグサ属」である。「カヤツリグサ科」だけでも手にあまるのに、他の科は邪魔をしないでほしい。まあ勝手な言い分ではあるが。ところで、平凡社から日本のカヤツリグサを網羅した図鑑が出ているようだが、これが2万円(!)以上もする。こりゃ図書館に行くしかないか。自慢じゃないが私は図書館には数回しか行ったことがない。それも夏の日に通りがかって涼みに入ったのが1回と、他は友人に付き合わされて行ったことがある程度である。本当に自慢じゃなかった(涙)。
写真:zassouneko