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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

スミレ図鑑/ただし名古屋市東区(西部)限定です

春になってあちこちで「スミレ」を見かけるようになった。数種類あるようなので、きちんと名前を調べてみようと思い立ったが、これが後悔の始まりである。「スミレ」の仲間はそのほとんどが在来種だというから、帰化種が幅を利かせている中にあって、なかなか頼もしい存在である。日本の「スミレ」は60種(!)ほどあるそうだが、変種も多く存在し、それだけで数十種にのぼるという。そして当たり前だが全部似ている。つまり60種以上ある中から、花の色や葉の形、体の大きさが微妙に異なる一つを選ぶという作業になる。まあ何とかなると思って始めたが、いかんせん種類が多すぎる。自信はないが、とりあえず分類してみた。花の名前と写真が上で、下に簡単な解説を載せました。素人ですので間違っている可能性もあります。気楽に見ていただけたらと思います。

・ホンスミレ(本菫)又はマンジュリカ
 どこでも見られる代表的なスミレである。 一般に「スミレ」と呼ばれているが、そう呼んでしまうと他の「スミレ」の立場がない。なぜなら他の種も「スミレ」だからだ。そのため最近は「ホンスミレ」とか学名の「Viola mandshurica」からとった「マンジュリカ」と呼ぶようだ。「mandshurica(マンジュリカ)」とは満州のことである。ここでは「ホンスミレ」を採用します。この花の色、草丈、葉の形を他の「スミレ」類と区別するための基本としたい。花の色は濃い紫で草丈は10cmを越え、この辺りで見かける「スミレ」の中で一番大きい。そして葉は丸みのある長い三角形である。その形のまま小さくしたのが「ノジ(野路)スミレ」「ヒメスミレ」と考えればいいだろう。

・タチツボスミレ(立坪菫/立壺菫)
大きさは「ホンスミレ」よりやや小さく、葉はハート型(心形という)で花の色は薄紫である。花の色が違うが、変種も多いというし、全国でよく見られるということなので「タチツボスミレ」とした。「ツボ」の漢字が「坪」と「壺」の2つあるようだが、多くが「坪」を採用している。この「坪」とは「庭」のことで、「立坪=庭で立つ」という意味だ。「立つ」の言葉どおりに、葉の間から真っ直ぐに伸びた花が見える。「坪」「庭」とは「ホンスミレ」のところで挙げた「ノジ(野路=山里)スミレ」に対応しており、こちらは人里で咲くということだ。この花にも「オオタチツボスミレ」や「ニオイタチツボスミレ」という仲間がいる。
・アリアケスミレ(有明菫)
 「ホンスミレ」の花の色だけを白にしたものと考えればよい。「有明」とは地名ではなく、空に月が残っている状態で夜が明けていく様をいう。夜が白く開けていく時の空の色の変化を「スミレ」の花の中に見つけたのだろう。だが「シロガネスミレ(たぶん白銀菫と書く)」という「ホンスミレ」の変種もあるので、そちらの可能性もある。

・アオイスミレ(葵菫)
小さな「タチツボスミレ」とも考えられるが①花期が早い。名古屋では2月の下旬には咲いている。大晦日にも咲いていた。②草丈が低い。花のつく位置が地面に近い。この2つの理由から「アオイスミレ」とした。

これは「ミスズスミレ(美鈴菫)」かな?(上の写真) それならば、この花は品種改良された園芸種の一つだ。花が大きいのでその可能性は高い。花の色が淡い「タチツボスミレ」ともいえる。「スミレ」の花の色は変種が多いから当てにはならないし、そこに園芸種も加わってくるとなると、もう何が何やらである。

こっちが「アリアケスミレ」(上の写真) なのだろうか。

こうなると「ノジスミレ」か小さな「ホンスミレ」なのか分からない(上の写真) 。勘弁していただきたい。

写真:zassouneko
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