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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

キキョウソウ/姿勢はいいが痩せすぎではないか

キキョウソウ(桔梗草)/キキョウ科/キキョウソウ属
北アメリカ原産の帰化植物 1年草 花期は5〜7月 別名はダンダンギキョウ(段々桔梗)

写真に収めるのに苦労する雑草である。細長いので画面にうまく収まらないのだ。壁をバックにしている写真は苦肉の策である。高さは60cmぐらいで、花の直径は2cmもない。姿勢はピンとしているが、花と比べて胴体が貧弱に見える。ちょっと葉が小さいんじゃないの。別名の「段々」は葉っぱの様子を表している。

明治の中頃には日本に入っていたと思われる。あやふやな言い方なのは「観賞用として輸入」の記載が見当たらないので、何かに紛れ込んでやって来たと考えられるからだ。第二次大戦の前後から急速に全国に広まっていったという。
すぐ上の写真が「キキョウ(桔梗)」(無料画像サイトより)である。「キキョウ」は秋の七草でも有名な日本の在来種だが、その花の色や形が似ているので「キキョウソウ」の名がついた。「草」とついているのはオリジナルより劣ることを意味している。「キキョウソウ」は帰化植物の中でも新人の部類に入るので、さほど情報があるわけでもない。ついでだから仲間の外来種を紹介しよう。

上の2枚が「ヒナキキョウソウ(雛桔梗草)」である。昭和の初め頃(1931年)に帰化が確認されたというから、「キキョウソウ」に少し遅れてやってきたのだろう。花の直径は1㎝ちょっとしかなく「キキョウソウ」に比べれば「雛」の名前通りに弱々しい感じがする。こういった場合には、頭に 」が付くことが多いのだが、そうならなかったのは さや可愛らしさ たから うか。世間の評価は厳しいのである。

ここで紛らわしい名前の整理をしておきたい。ちょっとややこしいのだ。
外来種→「キキョウソウ(別名ダンダンギキョウ)」「ヒナキキョウソウ(別名ダンダンヒナギキョウ)」。いずれも花期は春から夏で「キキョウソウ属」である。
在来種→「キキョウ」「ヒナギキョウ」。花期は夏〜秋(秋の七草だからね)で「キキョウ属」である。在来種は「ソウ」が付かない。「キ」と「ギ」が多くて混乱する。ゲシュタルト崩壊ってやつかな。

写真:zassouneko(「キキョウ」の写真は除く)
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