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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

イノモトソウ/お日様浴びて元気いっぱい

イノモトソウ(井の許草)/イノモトソウ科/イノモトソウ属
在来種 常緑性

シダ類は和風建築に似合う
「井」は泉や流れから水を汲む所や井戸の意味。「許」は「許す」ではなく、草や木の下の部分の意味。つまり「イノモトソウ」は井戸の下(脇)に生えている草ということだ。現在では井戸などは滅多に見ることはないが、神社や寺院の手水舎の下などで、この草を見ることができる。ぜひ探していただきたい。湿っぽい所が好きな草(シダ)である。下の写真は、地面より一段高い場所にあるスーパーの荷捌き場の排水口から生えた「イノモトソウ」である。なかなか豪快であるが、このままでは排水口の役目を果たさなくなるんじゃないかな。
「イノモトソウ」はシダ類である。シダ類は半日陰のジメジメした場所に生えるものとばかり思っていたが、水分が充分にあるのなら明るい太陽のもとでも元気なのである。ただシダ類は種を同定しようとすると、なかなか面倒くさいのである。「イノモトソウ」のような形であるなら、まだ分かりやすいのだが、シダ類の大半は「ワラビ」の葉とそっくりである。花も咲かないので花弁での区別はできない。どこで区別をつけるかといえば、微妙な葉の形の違いと、葉の裏面につく胞子の塊(ソーラスという)の形や、胞子のできる場所で種を判断するという。

「ワラビ」や「ゼンマイ」。食べているのは新芽ではない。
「ワラビ」や「ゼンマイ」などの葉をみると、茎から小さな葉が出ているように思えるが、そうではないのだ。下の写真を見ていただきたい。
つまり、アレ全体が1枚の葉っぱなのである。大きな葉っぱが地面から直接生えていると考えていただきたい。茎に見えるのは実は葉脈である。では「茎」はどこにあるのかというと地中にあるのだ。そしてワラビやゼンマイの食用とする部分は、実は畳まれた「若葉」なのである。面白すぎる。

写真:zassouneko
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