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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

セイヨウキヅタ/コンクリートの街で生きる術/その2

セイヨウキヅタ(西洋木蔦)/ウコギ科/キヅタ属
(ここでは「セイヨウキヅタ」を1つの種ではなく、様々な品種(アイビー全般)を含めて取り上げています。2015.11.3追記・訂正)
ヨーロッパ原産のつる性常緑低木  花期は10〜11月

「蔦」「木蔦」「西洋木蔦」などはまとめて「アイビー」と呼んだりする。また「木蔦」「西洋木蔦」は「ヘデラ(学名)」と呼ばれることもある。これらも含めた「つる性植物」は大まかに2つに分けることができる。植物が上へ成長するのに支柱がいるものといらないものである(注:個人の分類です)。つまり何かに巻きついて上へ伸びていくものと巻きつかなくとも伸びていけるものがいる。壁際に植えられた「アサガオ」は壁を登れないが「アイビー」は登ることができる。吸盤でくっついたり、トゲを引っ掛けたり、気根と呼ばれる根を僅かな隙間にねじ込んで支えにしたりする。このような手段を用いて垂直の壁を登っていくのである。伸びてしまった「アイビー」を駆除しようとして取り去っても壁にはくっついた跡が残り、壁面の見栄えは悪くなる。微細な隙間に入り込んでいるので取り除けないのである。
※追記(2015.11.4)「蔦」はブドウ科、「木蔦」「西洋木蔦」はウコギ科です。
「蔦(在来種)」は「夏蔦(ナツヅタ)」とも言う。これは初夏に花が咲き、秋になれば紅葉して葉が落ちてしまうからである。対して「木蔦」は「冬蔦(フユヅタ)」と言う。花期が秋で冬になっても枯れることなく緑を保っているからだ。これは耐寒性があるということである。オー・ヘンリーの有名な短編「最後の一葉」はおそらく「夏蔦」であろう。「冬蔦」は年中元気に茂っており容易に風などに吹き飛ばされはしないだろう。丈夫で品種が多く鮮やかな雰囲気の「西洋木蔦」は日本の街の景観に好まれる植物と言える。街の流行りの植栽としてしばらくは栄華を誇るだろう。そして次のブームに乗るのはどの植物なのだろうか。私には見当もつかないが。
今までは「つる性植物」の判断に苦労していたが、少しは楽になった。「アイビー」の仲間は「木」だ。これで「つる性植物」の検索が少しは楽になった。

環境省の「要注意外来生物」の中には外国の「木蔦」は見当たらないので、繁殖力は強くはなさそうであるが、アメリカのオレゴン州のように輸入や販売を禁止しているところもある。

追記&ご注意:「セイヨウキヅタ」は今では「アイビー」などというポップな名前がつき、50種以上の品種があり街中に溢れている。「アイビー」の特徴は葉が厚い感じがあり、葉の縁に鋸葉が見られないということだ。わかりやすく言えば葉の縁にギザギザがないのだ。(2015.11.3)
また追記&ご注意:「セイヨウキヅタ」を「アイビー各種」として大きな括りにして文章を書き直しました。(2015.11.3)
※2015.11.3「へデラ」部分を追記

写真:zassouneko 撮影:2015.10.22
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