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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

マメアサガオ/豆が出来る訳でない

マメアサガオ(豆朝顔)/ヒルガオ属/サツマイモ科
北アメリカ原産地の帰化種 1年草 花期は夏から秋

●とにかく小さい。朝顔なのに花の大きさは指先の幅ぐらいしかない。
●朝顔の花びらは5枚である。

1955年に東京近郊で帰化が始めて確認されたようだ。第2次大戦後に入ってきたとの情報もある。理由は分からないが東京以西に多く分布しているという。温度の関係かな。渡来した理由として観賞用とは考えにくいのだが、庶民の朝顔に対する情熱は侮れないので、品種改良の目的という線も捨てきれない。まあ終戦後間もない混乱期にそんな余裕はないだろう。他の利用法も思いつかないので、おそらく貨物や飼料に紛れ込んでいたのではないだろうか。
とにかく小さい。花の直径は2cm以下だ。写真では全体が大きく見えるかもしれないが花の直径は指先の爪ぐらいの大きさである。葉も小指ほどの長さである。すべてがコンパクトなのだ。

「アサガオ」は合弁花類とも分類される。要は花弁(花びら)がくっついて1つに見える(合弁)ということだ。通常見かける朝顔の花弁の形は丸に近く、5つあるとは思えないが、「マメアサガオ」を観察すると、花びらに切れ目があって5つがくっついて1つになっているのが確認できる。

花弁の数=萼(がく)の数=雄しべの数という法則がある。例えばトマトの萼(へた)は5つ分かれており、花弁(ナス科)もそのようになっている。スーパーで確認していただきたい。ところがこの法則には例外も多くあるので、あまりあてにはできないが目安ぐらいにはなる。植物の「科」を調べる際の手がかりとなるのだ。

新しい帰化植物なのでたいしたエピソードもない。まあ異国の植物なので日本の季語には馴染まない存在である。なにしろ10月10日に満開になっている。あと気になることがひとつ。なんで花びらの先端部分が少し尖っているんだろうか。これはナス科の「チョウセンアサガオ/2015.10.11投稿」でも見られる形である。何の意味があるんだろうか。
写真:zassouneko 撮影:2015年10月10日
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