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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

ツルドクダミ/その2/影武者あらわる

ツルドクダミ(蔓毒痛)/タデ科/ツルドクダミ属/学名:Polygonum multiflorum Thunbe
ナツユキカズラ(夏雪蔓)/タデ科/タデ属/学名:Polygonum aubertii

まあ学名の「poly」っちゅうのは「沢山の」とか「多くの」っちゅうこっちゃ。要はたくさんの小っちゃい花がごちゃーと咲きよるっちゅうことや。ほんでもって「polygonum」は「タデ科」って覚えとき。

変な関西弁ですまない。よく分からないものを勢いだけで解説しようとするとこうなってしまう。要は細かいことは気にするなというこっちゃ。このあたりはコミックス「大阪豆ゴハン/サラ・イイネス著」が大いに参考になった。

どこで見分ければいいのか?
「ナツユキカズラ」は中国西部やヒマラヤに分布とあり、「ツルドクダミ」と比べても原産地に大きな違いはない。写真で見る限りでは葉の形もきわめて似ており、花のつき方や色も同じだ。こちらは園芸種ということだが、最初は「ツルドクダミ」をシャレた呼び名にしたのではないかと疑った。しかし「属」や「学名」が違うので別の種である。どう区別していいものやら。

ちょうど連休でもあるから自転車で「ツルドクダミ」のある場所を再び訪ねてみた。手入れされておらず荒れた状態の庭だが、あくまでも人の敷地内の花である。迂闊な行動は禁物だ。少し手を伸ばして花を取ってみた。数ミリの小さな花が少し触れるだけでホロホロと落ちる。当然、何の知識もないのであるから、これだけでは何も分からないのである。ただ小さな花を眺めるだけである。花弁は4枚?いや5枚?か。

家に帰って花の大きさを確認する。「ツルドクダミ」は直径2ミリとの記載を見つけるが、「ナツユキカズラ」の方は情報が見つからない。園芸種だけあって「美しい」とか「夏に雪が降ったよう」とか「栽培上の注意」とかの記載ばかりだ。しょうがないので片っ端から「ナツユキカズラ」の写真を検索してみたが、どうやら「ツルドクダミ」に比べて、かなり大きい気がする。となると、やはりあの雑草は「ツルドクダミ」の気がしてきた。「気がする」では、学問に対する客観的な姿勢とはいえないが。

少し前に撮った写真で「つる性/正体不明」のアルバムに分類していたものを思い出した。それが下の写真であるが、ひょっとしてこちらが「ナツユキカズラ」ではないか。園芸種らしくフェンスに沿って生えている。
「つる性植物」に振り回されっぱなしの日々
「ツルドクダミ」は少し遠出をした買い物帰りに寄り道をして見つけた雑草である。発見した時は、また未知のつる性の植物が現れたかと少々困惑した。「つる性植物」は名前を探すのが大変なのである。「ツル」と言えば「マメ科」とか「アサガオ」や「ウリ」の仲間ぐらいしか思い浮かばないが、「ツル」を持つ植物はたくさんの科に分布しているのだ。つまり植物にとって「ツル」を持っていることは際立った特徴ではないようである。 

写真:zassouneko 撮影:2015年10月上旬
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