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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

スベリヒユ(3)/新しい友達を紹介するよ

まずは「ハゼラン」君。熱帯アメリカ出身なんだ。別名で「ハナビバナ」って呼ばれたりするけれど、それは線香花火なんかをイメージしたものみたいなんだ。上の写真を見てね。いつも写真を撮ってくれるオジサンが、エアコンの室外機の生温かい風にも負けずに頑張って撮った1枚だよ。彼らは明治初期にやって来たっていうから、もう140年以上は日本に居るんだ。夏の午後3時ぐらいから花を咲かせる意外と几帳面な性格だよ。だから「サンジバナ」「ヨジバナ」とも呼ばれるよ。

『※訂正と追加と補正情報2015.09.20/上記の「ハゼラン」は分類方法の違いで「スベリヒユ科」でなはく「ハゼラン科」に分類されることがあります。』

次に「マツバボタン」君だ。江戸の末期頃に来日したらしいから「ハゼラン」君より少し先輩だね。南アメリカ出身だっていうから、やっぱり暑いところから来ているみたい。「マツバ=松葉」ってことだけど、あんなに細くはないけどね。写真にはほとんど花が写っていないけど、写真係のオジサンが庭に植わっているような園芸種に興味がないみたいだから、しょうがないね。

『※訂正と追加と補正情報2015.09.20/上記の写真は「マツバボタン」ではないようです。「レイコウ(麗晃)/ハマミズナ科デロスペルマ属」と思われます。南アフリカ原産の帰化植物で日本では「耐寒マツバギク」と呼ばれます。まあ「ボタン」と「キク」ではずいぶんと違う。あらためて「レイコウ(耐寒マツバギク」で調べてみましたが、情報がほとんどありません。環境省の「日本の帰化植物」にも見当たりません。おそらくまだ園芸種扱いなのではないでしょうか。』

実は僕たちは「多肉植物」って呼ばれたりするんだ。「多肉植物」は「サボテン」君だけじゃないんだよ。暑い地域の乾燥した場所でも生きていけるんだ。えっ、お前は日本生まれだろって? 日本にだって乾燥がちな場所はあるよ、海岸だとか、今なら都会のアスファルトの端っことかね。

じゃあ今度は僕たちから質問するよ。何で僕たちは乾燥に強くて、ぷっくらとした葉っぱに水分を蓄えることが出来ていると思う? 「多肉植物」だからだろうって、それは答えじゃないよ。こんな能力を持っているから「多肉植物」って言われてるんだよ。秘密があるんだよ。
他の植物ってが雨が降らなかったりすると、ヘナってなるよね。つまり体内の水分が蒸発してしまうってこと。じゃあ何で僕らはそうならないと思う。皮が厚いから? 失礼な、そんなに変わらないよ! もー。どっから水分が蒸発すると思う? 葉の表面から? 違うよ「気孔」からだよ。「気孔」は閉じたり開けたりできるんだけど、僕たちは暑い昼間は「気孔」を閉じているから、あんまり乾燥しないんだ。まあ水分を貯めておく組織を持っているってのも有利な点だけど。えっ、他の植物も閉じればいいのにって? そうなんだけどさ、そうしちゃうと「気孔」から二酸化炭素を取り込んで光合成が出来なくなっちゃうじゃん。死んじゃうよ。うん、じゃあ何でお前らは死なないのかって。よくぞ聞いてくれました。

実は僕たちは夜に光合成しているんだ。詳しくは「CAM型光合成」で調べてね。じゃーねー。

追伸:「マツバボタン」の写真がちょっとみすぼらしいので少し離れた公園に植わっていた写真を追加します(2015年8月16日)。どういう訳か私の住んでいる界隈ではこのタイプの花弁ばかりである。

『※訂正と追加と補正情報2015.09.20/下の写真は「マツバボタン(スベリヒユ科)」ではなく「マツバギク(ハマミズナ科)」だと思われます。失礼いたしました。』
※写真:zassouneko
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