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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

サクラ/名古屋市東区泉の早咲きの桜並木について/その1

2016年3月13日の日曜日、名古屋で「女子マラソン大会(正式には『名古屋ウィメンズマラソン』と呼ぶそうだ)が開催された。この大会が開かれる時期は東区泉の桜並木が満開の時期と重なる。名古屋市のHPによると、早咲きの「大寒桜」と「緋寒桜」が植わっており、名古屋で一番早く花見が楽しめる場所となっている。そのため休日ともなると花見の人で賑わうのであるが、片側1車線の普通の道路でもあるし、歩道もさほど広くはない。また腰を下ろして休憩できるような場所や、花を見ながら食事ができるようなお店も道路沿いにはほとんどない。なので桜を見上げてひたすら歩いて時折カメラで撮影するだけである。これが屋台を出店し、提灯を飾り、夜桜も楽しめるとなると住宅街が大混乱になる。まあ、そんなことが出来るスペースも見当たらないし、今のところの問題は車の渋滞が若干起きるくらいである。

地下鉄桜通線の高岳駅から北へ延びる道路の両脇1km以上にわたって140本ほどの桜が楽しめるが、セブンイレブンがある泉2丁目の交差点から飯田町の交差点にかけては、桜の木は目立つほど植わっていなかったように記憶している。種類は忘れたが「ハナミズキ」か「サルスベリ」が植わっていたような気がする。

数年前このあたりを歩いていた際にふと風景に違和感を感じた。なんだか道の雰囲気が違うのである。やがて違和感の正体がわかった。街路樹が見当たらないのである。下を見ると地面に切り株が残っている。何本も伐採されたので、ぽっかりと開けた空間ができ、それが違和感に繋がったのだ。その当時は、害虫でも大発生して仕方なく切り倒したのだろうと思っていた。たいして気にも留めずに数年が経ったが、気づいてみたら冒頭のように桜の名所となっている。これで木を伐採した理由がわかった。連続した桜並木にしたかったので、植わっていた木を切り倒したのだと。今では街路樹の全部が桜である。

この桜並木の中には、あまり幹が太くない木が何本もあるが、おそらくそれが新しく植えられた桜であろう。この時期になるとテレビでは東日本大震災の特番を放送し、ひたすら「忘れるな」と連呼する。私もそれにならって、住んでいる場所の記憶の一つとして、この記録を残すことにした。

注意していただきたいのは、私は樹木が伐採された理由を知らないのだ。寿命がきて倒壊する危険があったのかもしれないし、害虫の被害で苦情が相次いだのかもしれない。ただ、切り倒されたことは事実である。

桜の樹の下には屍体など埋まっていませんが、人の手によって切り倒された木の根は埋まっているはずです。

写真:zassouneko(2016.3.11撮影)
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