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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

アオイスミレ/尾張徳川家の遺産は今も残る

アオイスミレ(葵菫)/スミレ科/スミレ属
在来種 多年草 花期はスミレ属の中で最も早く3〜4月 小さなスミレである。(撮影:2016.3.5)。

小さな公園だが、行政が変な花を植えるという余計な事をしないところが長所である。ただ単に花を植える計画が無いのだろう。年に1〜2回、草刈りは行っているようだが、それでいいと思う。東区役所の近くにある建中寺公園は広い公園で、いつも子供達が遊んでいる。行政や寺の管理が行き届いているせいか雑草類は少ない。つまり、そこは私にとっては退屈な公園なのである。
「アオイスミレ(葵菫)」の名前の由来は、その葉の形が徳川家の紋章の「三つ葉葵」に似ているからだというが、実は似ていないのである。「三つ葉葵」や、その元である「アオイ」の形は検索していただくか、水戸黄門の再放送で確認していただきたい。要は「アオイ」はスペードの形をしているが、「アオイスミレ」の葉は違う。先端が尖ってはいないのである。ならば「マルバスミレ」とでも名付ければいいと思うのだが、「マルバスミレ」は既に存在しているのである。しかも、そっちの方が「アオイ」の葉に似ているのだ。困ったものだ。
上の2枚の写真を見ていただきたい。これを見つけたのは12月29日であるが、もう少しで大晦日だというのに花を咲かせているではないか。最初に花を見た印象は「スミレの仲間だろう」という漠然としたものだったが、どうも「つる性植物」のようにも思える。長く横に伸びた茎から間をおいて根が生え、葉が立ち上がっている。上の写真の株はそれぞれが独立して生えているのではなく、茎で繋がっているのである。そんな「スミレ」があるのだろうか? 咲いている時期も変である。気にはなったが放っておいた。春になって、しばらくぶりに通りかかると何と一面の花畑になっているではないか(冒頭の写真)。そこで改めて調べてみると「アオイスミレ」であると判明した。

タイトルの「徳川家の遺産」とは「アオイスミレ」が見つかったからという訳ではない。下の写真は「アオイゴケ(2015.10.17記事)」で、時期は違うが同じ場所に生える。小さな場所に「アオイ(葵)」と付く植物がが2つも生えていることにちなんでのタイトルである。
(注)この「アオイゴケ」は外来種の可能性もありますが、私には見分けることができません。ご多分にもれず、似たような在来種の植物は外来種に圧倒される事態になることが多いのです。そうなってしまうのは、人が次々と外来種を持ち込むからですね。
訂正:文章を一部訂正しました(2016.4.9)。
写真:zassouneko
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