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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

ハコベの見分け方

私自身区別がつかないので、表を作ってみました。専門家ではないので正確性は保証できませんが、簡単な目安ぐらいにはなるかと思います。また以前に書いた「ナデシコ科の見分け方」も載せました。併せてご覧ください。

利用する前に、一つ大前提があります。草花の大きさや形です。全長が1メートルを超えるとか、花の大きさが5㎝もあるというのは、もう「ハコベ」の仲間ではありません。「ハコベ」はとても小さな草で、地面に沿うように生えています。
補足の説明
設問②はちょっと分かりずらいかもしれません。実は「ハコベの仲間」の花びらの数は5枚なのです。それを設問で「10枚」としているのは、花びらに深い切れ込みがあって、パッと見た感じでは10枚に見えるからです。また、花びら同士がくっ付いていたりすると、8枚や9枚に見える場合もあります。一番確実なのは手にとって花びらを数えることですが、私のような老眼にはなかなか厳しい作業です。設問②の「NO」から「復活!」へ矢印があるのは、そういった理由からです。
設問③の花の大きさですが、「ハコベ」「コハコベ」は特に花が小さくて、小指の爪の巾の半分ほどです。
設問④と「結果発表!」も弱気な言い訳がましい表現ですが、あまり自信がないからです。下の「ナデシコ科の見分け方」と併せて、ご利用していただけたらと思います。
「ハコベ」を一口に表現すると花が白くてとても小さく、花びらは5枚であるが、その1枚が2枚に見えるぐらいの深い切れ込みがある、といったところでしょうか。一口という割には長くなりました。

追記(2016.3.3):解説を忘れていました。まず、ナデシコ科の花弁は5枚です。次に花の形ですが①のミミナグサ属の切れ込みはわずかですが、②のハコベ属の切れ込みは深く、花びらが10枚あると錯覚するほどです。それに対し、③④には切れ込みがありません。次に葉の形ですが①のミミナグサ属は根元から花先までイラストのような葉が茎に直接ついています。②のハコベ属は上の部分は①のようになることもありますが、下部はイラストのように葉柄があります。③と④は見分けづらいですが、その場合は葉と萼を見てください。④の葉は分かりやすいと思います。このツメクサ属の「ツメ」は「鳥の爪」のことで、「鳥の爪のように細く鋭い葉を持つ植物」という意味です。
上:ミドリハコベ、下:コハコベ。両者とも花弁が10枚に見えるほどの切れ込みがあります。茎の色は「ミドリハコベ」は全身が緑で雄しべが7本、「コハコベ」の茎は濃い赤紫色を帯び、雄しべは5本です。雄しべの確認はできませんでしたので、色で決めました。
重要な追加と訂正:一般に「サクラ」というと「サクラの木全般」を指しますが、それを「ソメイヨシノ」の意味で使っても生活上の問題はありません。日本を代表する「サクラ」であり、多くの人が「サクラ」と言えば「ソメイヨシノ」を思い浮かべるでしょう。 な扱いが必要なようです。春の七草の「ハコベラ」は「コハコベ」のことらしく、つまり一般に「ハコベ」と呼ぶのは「コハコベ」です。つまり「ハコベ類」の中に「コハコベ」や「ミドリハコベ」があるということです。多くのサイトやブログを見ましたが、少し混乱しているようです。私も「ミドリハコベ」を「ハコベ」だと思っていました。そう誤解させたのは「ミドリハコベ」が鮮やかな緑色で柔らかな草に見えるからです。七草粥に入れるのならば赤紫色の茎を持つ「コハコベ」よりも「ミドリハコベ」の方が美味しそうに感じますし、緑色の方が新春のイメージにふさわしいと感じてしまいがちです。ただ、疑問も残ります。「ハコベ/2(2016.2.28記事)」にもあるように、「コハコベ」を帰化種とする説もありますので、そうなると「春の七草」の「ハコベ」は「ミドリハコベ」のことになります。どうもはっきりとしませんね。)
上の写真は「オランダミミナグサ」です。花に切れ込みがありますが浅く、茎は赤紫、全身に毛が生えています。葉の色も緑というより黄緑がかっています。「ハコベ」類が地面に這うようにのびますが、「オランダミミナグサ」は立ち上がります。
(注)上の図で「ハコベ属」の「萼(がく)」が花びらと同じぐらいの長さに描いてありますが、「コハコベ」の場合は、花びらより長くなります。左の「ミミナグサ」の萼の長さでしょうか。

追記:写真と説明を追加しました(2015.3.9)。文章を一部訂正しました(2016.3.10)
表作成&イラスト、写真:zassouneko
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