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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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ニラとハタケニラとハナニラ

上の写真:ハナニラ(花韮)/ヒガンバナ科/ハナニラ属
アルゼンチン原産の帰化植物 多年草 花期は3〜4月 別名は「セイヨウアマナ」

3月の末頃、「ハナニラ」が咲き始める。この植物は葉に「ニラ臭」があるので花がついていないと「ニラ」と区別がつかない。そして4月の末には花は消えてしまうのである。また、野菜の「ニラ」の花の部分を「花ニラ」と呼んで食用として栽培していたりするので、ますます紛らわしいのである。明治時代に観賞用として渡来したようだが、今では日本にすっかり馴染んで雑草化している。「有毒である」としているサイトもある。

上の写真:ハタケニラ(畑韮)/ヒガンバ ゴビル属
北・南アメリカ原産の帰化植物 多年草 花期は5〜6月

毎年、この場所に生えてくる。「ハタケニラ」は繁殖力が強く、徐々に分布を広げていく。この界隈のいたるところで見かける。

横から見た「ハタケニラ」の花

「ハナニラ」と入れ替わるように、少し間を空けて「ハタケニラ」が開花する。5月も中旬になると満開である。この誤解を招きそうな名前の意味は「畑に生えてくる韮のような雑草」である。「ニラ」との違いは、花が大きくメガホンのような形をしているところである。水仙の花の形と言ったらいいかな。また、葉に「ニラ臭」がないので見分けるのは容易だ。この植物は観賞用として渡来したというが、名前も見かけも紛らわしいのである。

上の写真:ニラ(韮)/ヒガンバナ科/ネギ属
在来種 多年草 花期8〜9月 別名:フタモジ、ミラ、コミラ

「ニラ」は本格的な夏に入ってから開花する。花は小さく、花びらは水平に開ききるので横からだと平らに見える。それに当たり前の話だが葉に「ニラ臭」がある。ただ、栽培しているものに比べて雑草化しているものは、やや匂いが弱い。

毎年のように「ニラ」と「スイセン」を間違えた食虫毒事件が起こるが「スイセン」の葉は「ハナニラ」「ハタケニラ」に比べると、「ニラ」にまるで似ていない。それでも誤食するのだから「ハナニラ」や「ハタケニラ」も食べられていると考えるのが自然である。それが事件化しないのは「毒性が低い」からではないだろうか。厚生労働省が「ニラ」と間違えないように注意を呼びかけているのは「スイセン」だけなのだ。

写真:zassouneko
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