トキワハゼ/サギゴケ科/サギゴケ属
在来種 1年草または越年草 花期は4〜11月 学名:Mazus pumilus (Burm.f.) Steenis 中国名:通泉草 英名:Japanese Mazus
上の2枚の写真は2017年の1月上旬の撮影。冬の最中に花が咲いている。寒いからなのか、とても小さい。それとも別の種なのだろうか。
「トキワ」とは「常緑」という意味である。1年中、葉が青々としている状態である。花期はいちおう4〜11月なのだが季節を選ばないようで冬でも咲く。かと言って1年草(越年草)なのでいずれは枯れるが、それが寒い時期だとは限らないのだ。
さて「トキワ」はいいのだが「ハゼ」が謎である。漢字さえも様々である。とりあえず3タイプに分けてみた。
①「櫨、黄櫨」タイプ(いずれも「ハゼ」と読む。ロウソクに使う蝋が採れるウルシ科ウルシ属の落葉樹のこと)/常盤櫨、常盤黄櫨、常磐黄櫨
②「爆」タイプ(「爆」は「爆ぜる(はぜる)」)/常盤爆
③ 中立タイプ/常盤はぜ。この③は無視するとして、以下が①と②の調査結果である。
まず①であるが「ハゼの木」と「トキワハゼ」の間には何の共通点も見当たらない。「ハゼの木」は「ロウソク」の材料や薬草としての側面があるが「トキワハゼ」には何も無い。何でこの漢字を当てるのか不思議である。「ハゼ」という発音に無理やり「櫨」の字を持ってきたような気がする。適当な漢字がなかったのかな。
次に②であるが2つの説がある。一つは「トキワハゼ」の種が「爆(は)ぜて」辺りに飛び散ることから、この名が付いたという。もう一つの説は、花の形が「お米が爆ぜた形」に似ているからというものだ。「お米が爆ぜた」とはポン菓子のようなものかな。「トキワハゼ」の花の形を見るとポップコーンの方が似ている。ポン菓子にはここまでの「爆ぜっぷり」はないように思える。また、お米は簡単な調理で「爆ぜる」とは思えないので、そうなると「ポン菓子」の製法が確立された頃にできた名前なのかもしれない。それとも、お米を「爆ぜさせる」ような方法があるのだろうか。記憶違いかもしれないが一部が爆ぜた米を見たことがあるような気がするのだ。
ここでポン菓子の検索をするとは思わなかったが乗りかかった船である。勇んで調べはじめたが全く進展しない。もしかして餅米だと「爆ぜる」のではないかと考えたが、どこにもそんな記載はない。ポン菓子作りの材料は「米」と書いてあるから普通の「うるち米」でいいのだろう。別の情報として水に漬けておいた米をバターと一緒にフライパンで炒ると「ひなあられ」っぽくなるらしいが、これを「爆ぜる」とは呼ばない。やはり圧力が必要か。籾のまま煎ると爆ぜるという説もあるようだが、そのサイトへのリンクが切れていた。結局、詳細は分からずじまいだ。うーん、ここまでだな。やはり種が「爆ぜる」ということなのかな。
カテゴリーに「地を這う雑草」を含んでいますが「トキワハゼ」は這いません。とても小さく這っているように見えるので入れてあるだけです。
写真:zassouneko