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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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スベリヒユは有能(1)

スベリヒユ(滑莧)/スベリヒユ科/スベリヒユ属
在来種。1年草。花期は7〜10月。別名ウマビユ

原産地は南アメリカの熱帯地方だとか中央アジアだとか様々だ。日本の在来種であるが元々世界中の熱帯から温帯に分布していたようだ。漢名では「馬歯莧」といい、葉の形が馬の歯に似ているらしい。馬の歯の形状など記憶には無いのでそこは信用するしかあるまい。
「スベリヒユ」は地面を這うようにのびていき放射状に広がる。その形をロゼット(Rosette/ローゼット)と言い、バラの花の形に似ているからだという。茎は赤紫色を帯び、黄色の5弁の花を夏に咲かせる。花は朝早い時間でないと観察できないようだ。

在来種だが肉厚のつやつやした葉はサボテンなどの多肉植物をイメージさせる。南向きの日当りのいい場所に生えていることが多い。それも個人が経営しているような手入れのあまり行き届いていない月極の駐車場などの歩道との境目でよく見かける。なぜ、そんな場所を選んで生えてくるのか。

第二次大戦後の深刻な食料不足に対処するため日本学術振興会が食べられる植物として「夏の七草」を選定し発表したことがありました。野原にある雑草を食べるように推奨したわけですが「スベリヒユ」も紹介されています。「スベリヒユ」まで食べるのか、と思った人は考えを改めなければいけない。「スベリヒユ」は今も各地で食べられているのだ。それどころか山菜としては上位に入るとの声もある。山菜?道路の脇に生えているのだが。

元来「スベリ」は湯がくとぬめりが出ることに由来しているらしい。日本だと湯がいて芥子醤油、胡麻和え、味噌和えなどで食す。トルコ、ギリシャは生か炒めてサラダに入れる。エジプト、スーダンは市場に並んでいるし、イギリスでは種を売っているそうだ。これほど利用されていると聞けば、実際に食べて味を確認してみたいという誘惑に駆られる。ただ残念なことに生えている場所がペットの散歩道にもなっているわけで…。

写真を追加しました。(2015.12.12)一番下の写真のように、立ち上がったような状態の「スベリヒユ」を今年(2015)はよく見かけた。
イラスト:zassouneko
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