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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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エノコログサは1種じゃない/2019.4.13

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エノコログサ(狗尾草)/イネ科/エノコログサ属/在来種 花期は春 学名はSetaria viridis

皆さんよくご存知のエノコログサである。去年(2018年)の夏は大繁殖していた印象がある。どこに行っても目についた。他の雑草たちは猛暑に手こずっていたようである。

エノコロとは「犬の子ら(犬の子供達)」が変化(訛った)したもののようだ。漢字で「狗尾草」なのは中国でそう書くからだが、「狗尾草」の字にはエもノもコロも見当たらない。つまり当て字なのだ。「狗尾草」など使わなくていいのだが、漢字でそう書くと教養がある人のように思われる。凡人はインテリに憧れるのである。ところで、一言にエノコログサといっても、いろいろな種類がある。

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デカい。おそらくアキノエノコログサ。撮影したのは秋である。これより大きなオオエノコログサというのもいる。エノコログサと粟(下の写真)が交配したものだという。

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粟(アワ)。エノコログサを改良した種と言われている。穂は30センチぐらいある。昔の日本人はこれを食べていた。「五穀豊穣」の五穀の一つでもある。最近流行りの健康食品の「五穀米」、「十穀米」と呼ばれるものにも入っている。ちなみに「五穀米」は商品名で。商標登録もされている。普通名詞ではないのである。

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デカいのもあれば丸いのもある。ハマノエノコロだと思うが、見つけた場所が浜辺でないのが気にかかる。以前にハマスゲを見つけているので、場所が浜でなくとも良しとしよう。

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毛の色が紫色をしているものもいる。ムラサキエノコロだろうか。

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手前の株と奥のものとでは明らかに色が違う。エノコログサの学名は「Setaria(剛毛の) viridis(緑色)であるが、エノコログサ、ハマノエノコロ、ムラサキエノコロの3つは同じ学名がついている。エノコログサの変種扱いなのかもしれない。

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丸っこくて紫色のものもいる。
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これも丸っこくて小さく紫色。
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ほとんど紫色というか黒というか。
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秋に撮影。穂がまっすぐ上を向いている。キンエノコロかコツブキンエノコロだろうか。毛が金色には見えなくもないが、夕陽のせいでそう見えているだけかもしれない。よく分からないな。画面の中央の白い花は台湾から帰化したタカサゴユリのように思える。近くで撮影したかったが、フェンスが厳重だったので乗り越えるのは諦めた

写真:zassouneko

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