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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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ホソエガラシはロンドンロケット補足/2018.4.4

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ホソエガラシ(細柄芥子)/アブラナ科/キバナハタザオ属またはカキネガラシ属(どちらもSisymbrium)
帰化種

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上の写真は「セイヨウカラシナ」。2016年の年末から翌年にかけて、国道19号線を中心に多く見られた。ところが去年(2017年)は1本も見つからなかった。葉っぱを齧ると「カラシ」の味がするが、種は味がしない。3回ほど試したのだが。「ホソエガラシ」も念のため葉っぱと実の部分を齧ってみたが「カラシ」の味はしない。大きめの葉を齧ると、どこかペンキやシンナーなどの有機溶剤を感じさせる。いささかおかしな表現だが、そうとしか言い表せない。味というより鼻に抜ける匂いなのかな。

書ききれなかった情報をとりあえずいくつか。元ページが信頼できるかどうかは保証できませんが。いわゆる未確認情報というやつですが、なにかの参考になれば幸いです。

①:オーストラリア在住だろうと思われる方の英文のホームページによると「ホソエガラシ」の原産地は「南ヨーロッパ、東地中海、東アジア、北アフリカ」だそうだ。どうしてオーストラリア在住かを判断したのかというと、「ホソエガラシ」の発見場所らしき地点に赤丸をつけたオーストラリアの地図を載せていたからである。つまりオーストラリアもこの植物に侵入されているという立場なのだ。また、参考文献、資料にも「オーストラリア」の文字がいくつも出てくる。

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② :英文のホームページを写真検索して、私の撮った植物とよく似た写真を見つけた。そこには「London Rocket」とあった。

③:ポークチョップの上にペースト(どの部位なのか分からないが)した「ホソエガラシ」をのせたものと、その横には葉が添えられている写真があった。どこの国で撮られた写真なのかは不明。そのページのホームに行くと、自然食品を扱うところのようだった。そうした所は「野草押し」が顕著なので、日常的に食べられているものではない可能性がある。肉の写真のあるページの最後にReferences(引用)があり、「ヨルダン大学」と書いてあった。どこを引用したかは不明だが、アラブの方だと「ホソエガラシ」を食べるのかもしれない。と思ったがイスラム教では豚肉はタブーだったような。

④:「London Rocket」を、日本語の「ロンドンロケット」で検索すると②の写真とは少し違う植物が見つかる。

⑤:キバナハタザオ属、カキネガラシ属と2つあるが、今のところ気にしなくてもいいだろう。「シノニム」というやつで、学名を2、3つ持つものは結構いるのである。現在、DNAの分析による再分類が進行中なので、いずれまとまるだろう。実際、いくつかの植物は「属」が入れ替わったり、新しい「属」が作られたりしている。

⑥:「ホソエガラシ」の「カラシ」は「芥子」であって「辛子」ではない。黄色くて「辛い」のは「芥子(カラシ)」なのである。「芥」に「辛い」という意味はない。発音が同じなので混同しているのだ。また、「芥子」を「ケシ」と読むのは間違いではないが、「阿片(アヘン)」がとれる植物(ケシ)を「芥子」と書くのは間違いである。正しくは「罌粟(ケシ)」である。これも発音が同じなので混同したのである。「芥子」が混乱した理由は「オニノゲシ」の項に書いた(ような気がする)。

写真:zassouneko
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