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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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ハクチョウソウは夏に本気出す/2018.5.13

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ハクチョウソウ(白蝶草)/アカバナ科/ヤマモモソウ属
北米原産(メキシコ)の帰化種 江戸末期の1862年に渡来 多年草 花期は夏 漢名:山桃草 学名:Gaura lindheimeri 英名:White gaura

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去年(2017年)の11月頃に、赤い斑点のある葉っぱが小さなロゼットを作っていた。この時点で植物の正体は分かっていない。これからもっと寒くなるのに大丈夫なのだろうか。

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やがて年が明けて春になると勢いよく成長を始めた。どうやら越冬していたようである。ところどころが赤くなっているので「ツキミソウ(アカバナ科)」ではないかと考えていたが、4月の下旬に花が咲いて正体が分かった。「ハクチョウソウ(アカバナ科)」だった。

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ピンク色の花もある。これでは「白蝶」じゃないじゃん。

ふつう「ハクチョウ」と聞くと「白鳥」が真っ先に思い浮かぶが、こちらは「白蝶」なのである。花の形が白い蝶に見えるから、そう名付けられたのだ。

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逆さになった蝶々の形

「蝶々だというのに触覚が下にあるではないか。逆さになって飛んでいるのか」という不粋なことは言うまい。とりあえず下の写真を見ていただきたい。

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夏を迎える頃になると「ハクチョウソウ」の背丈は1メートルを優に超える。葉を下の方に残し、茎だけが成長するのである。そして、なぜか先端近くに1つの花だけを残す。つまり長い釣竿の先に蝶のような白い花がくっ付いているのである。これが風に吹かれて動くと、蝶がゆらゆらと飛んでいるように見えるのだ。そうなれば触覚の位置など気にはなるまい。

蝶は何かにとまる場合は羽を閉じる。一方、蛾は開いたままである。これは全てに当てはまるわけではないが、蝶と蛾を区別する簡単な方法である。今の時期(春)の「ハクチョウソウ」の蝶は、いわば茎にとまった状態なのだが、羽が開いているので残念ながら蛾であるともいえる。彼が本領を発揮するのは夏になって羽ばたく時期を迎えてからなのである。

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今日(15日)、「ハクチョウソウ」は刈り取られてしまっていた。

2018.5.15:加筆・訂正しました。

写真:zassouneko
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