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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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スズメノテッポウ/久しぶりの出会い/2018.6.3

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スズメノテッポウ(雀の鉄砲)/イネ科/スズメノテッポウ属
在来種 1〜2年草 別名:スズメノマクラ

コンビニの近くに新しいマンションが建った。その工事のために一時的に撤去されていたマンション前の歩道の植え込みも新しくなった。そこに「キンシバイ(金糸梅)」の小さな苗が数十本植えられている。草丈は膝下にも届かないが、すでに黄色い花をつけている。

「スズメノテッポウ」は「キンシバイ」の隙間に生えていた。新しく入れた土か「キンシバイ」の苗に種がくっ付いていたのだろう。この周辺で「スズメノテッポウ」を見かけたことがないので、どこからか種が飛んできたとは考えづらい。

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柔らかな穂の感触が気持ちいい。この草で「草笛」が作れるとネットに書かれていたので、もう少し成長したらトライしてみよう。まだ花(実際は花じゃないらしいが)も咲いていない。穂は今は緑色をしているが、開花後には茶色になる。

この近辺だけでも「スズメノテッポウ」「スズメノヤリ」「スズメノカタビラ」「スズメノエンドウ」など、「スズメ〜」で始まる植物は多い。つまり、身近でよく知られているということである。街中で「雀」をよく見かけるのは、彼らが人と共存する道を選んだからだ。ほとんどの生物は人を恐れるので、人間の近くにいれば捕食者は近寄ってこないのである。ツバメが軒先に巣をかけるのも同じ理由だ。だが、「人と共存」というわりには、2メートル以内(という説がある)に人を近づけることはない。共存はしているが気を許してはいないのである。

幼少期には「スズメノテッポウ」なんぞは、そこら中に生えていたものだが、最近はとんとご無沙汰である。15年程前に旅行で観光牧場に立ち寄った際に見かけたことがあったが、それを除くと40年以上はお目にかかっていない。なんだか懐かしい。ついでだが、ちょっと変わった植物もすぐ隣に生えていた。えーと、これはどう見ても「麦」だよな。

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どう見ても麦に見える。それか麦によく似ている「イネ科」の一種なんだろうか。

さて、1週間ほどして再び訪れてみると、「スズメノテッポウ」も麦も根元から抜き取られてしまっていた。久しぶりの出逢いも軽くすれ違っただけで終わってしまったようである。まあ、新築のマンションに雑草は似つかわしくないのだろう。人は「雑草」に対しては容赦がないのである。

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「キンシバイ(金糸梅)」の植え込み(上の写真)。国道19号と41号の間を東西に結ぶこの通り沿いは「キンシバイ」ばかりである。花期が長く、花が大きめで多くつき、また常緑であるところが好まれる理由だろう。あともう一つ、密集して生えているので中にゴミがあっても目立たないのである。実際に中を覗いてみると空き缶などのゴミがあることが多い。「臭いものには蓋をしろ」を体現したようなものである。

写真:zassouneko
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