忍者ブログ

雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


フラサバソウだけ仲間はずれ/2019.3.2

少し前、小川の交差点の植え込みでたくさんの小さな葉を見つけた。柔らかな葉の中央に真っ直ぐのラインが走っている。その姿がスーパーの野菜売り場で見かけるスプラウトのようで、思わず手をのばして味見をしたくなる。これは「ハコベ」なのかな。

しばらくして行ってみると「フラサバソウ(オオバコ科/クワガタソウ属)」になっていた。滑らかだった葉の周囲はギザギザになり、全身に細かな毛を生やし、小さな花を咲かせている。見事な変身ぶりである。こうなってみると若葉の頃に味見をしなかったことを少し残念に思う。今の状態だと食べようとは思わないが、若葉だといけそうな感じがするのだ。

IMG_3270
↑これが、こうなる↓
IMG_3271

IMG_3272
↑これが、こうである↓
IMG_3273

この花は発見者のサバティエさんと共同研究者のフランシェさんの名前から頭の2文字を取って「フラサバソウ」と名付けられた。適当に命名したんじゃないかという気がしないでもない。なぜなら「〜イヌノフグリ」という名前ではないからだ。在来種の「イヌノフグリ」から始まって「オオイヌノフグリ」「タチイヌノフグリ」「コゴメイヌノフグリ」と続く「イヌノフグリファミリー」の流れがあるのに、なぜかこの花だけが「フラサバソウ」なのである。
(※)「イヌノフグリ」以外は全部外来種。

IMG_3274
「イヌノフグリファミリー」の資格はあるようだ。

調べると別の名前があった。「ツタバイヌノフグリ(蔦葉犬陰囊)」と呼ぶようだ。よかった。ちゃんと「イヌノフグリファミリー」と認識されていた。それなのに、なぜ「フラサバソウ」の方が定着したのかが分からない。まあ、「イヌノフグリ(犬陰囊)」はあまり人前で連呼することが推奨されているような言葉ではないからなあ。それで別名の方を優先したのかもしれない。フェミニズム的にはそれでOKのような気がするが、男女同権から考えるとどうなんだろうか。

写真:zassouneko
PR