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雑草探偵団

おっさんの雑草観察記です。花がどうとか生態がどうしたとかの科学的な興味はあまりありません。興味があるのは歴史や名前です。人との関わりや何でその名前になったのかに興味があります。その辺りを想像や仮定を交えながら書いています。個人の勝手な妄想のようなものですから、あまり信用してはいけません。また、このサイトはライブドアブログとミラーサイトになっています。何かあった時のバックアップです。

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ハハコグサ/命名は突然に

ハハコグサ(母子草)/キク科/ハハコグサ属
在来種 1年草 20〜40cm 花期4〜6月 漢名:鼠麴草(ソキクソウ) 別名:ホウコグサ、オギョウ(御形)

春の七草の一つであるので資料はたくさんある。ありすぎて困るぐらいだ。HP「草木名の話/和泉晃一」によれば、「母子草」となったのは、9世紀の嵯峨大后(母)と仁明天皇(子)の相次いだ死にまつわるエピソードからである。役所の記録として残されたことにより世に広まった名前である。

「母子草」と同時期に「ホウコモチ」という「ハハコグサ」を混ぜ込んだ餅を食べる習慣があった。健康祈願として中国から伝わった風習であるが「ハハコグサ」には実際に薬効がある。漢方では「鼠麹草(そきくそう)」と呼び、痰や咳などの喉の病に効果があるという。やがて室町時代には「ホウコ」に代わって「ヨモギ」を使うようになり「ヨモギ餅」として今に至っている。
「ホウコ」は「ホウケル」であるが「惚ける、耄ける、呆ける」の意味ではなく、「蓬(ほう)ける」と書く。「蓬」は「ヨモギ」である。へー初めて知った。「草や髪の毛などが、ほつれ乱れる。けば立って乱れる(goo辞書より)」の意味があり「ほうけ立つ」などともいう。これは「ハハコグサ」の全体が細かな綿毛に覆われている様を表している。今でも「ハハコグサ」のことを「ホウコ」や「ホーコ」と呼ぶ地方もあるという。
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